10日目、ダッカとインド帰還

妖精やお友達には特段ちょっかいをかけられることもなく平和な夜を過ごした。

朝食後は、特に目的もなく面白そうな方向へ散歩することにした。

サモサ・・・揚げ津餃子って感じ

ローカルスイーツ・・・激甘だったり、髪の毛とか埃が混入していてあまり美味しく無かった。

水はけが悪すぎてすぐに水浸しになる。場所によっては川ができる。

適当に散策していると、ふと路地から生臭い香りが鼻を突いた。臭いにつられて裏路地に入ると魚や肉の市場があった。熱帯魚ショップにいるような魚や、気持ちの悪い大型コイ科が並び、奥では鶏の屠殺から精肉販売まで六畳一間で行われていた。しばらく市場の光景を眺め、周りからの視線が痛くなってきたところで退散する。表通りに出る時、市場に連れて行かれる牛とすれ違い、牛を横目に路地を出る。

またしばらく散歩をしたあと、先ほどの牛が気になり再び市場へ。裏路地からは一層強い香りが漂い、近づくことができなかった。宿に帰ってからいつもより手をよく洗った。

ここで散々世話になったバングラディシュとはお別れである、陸路で阻まれたので今度は空路からインドへ突撃を試みる。


偶々隣に座っただけの人

インドのイミグレーションでは拍子抜けしてしまうほど、すぐにスタンプが押された。このスタンプ一つのために多大な時間とお金を無駄にしたことが何ともやりきれない気持ちにさせてくる。

そして、午後8時半現在、2回目のコルカタ上陸、今度は一人である。少し緊張しつつ空港を出る。

タクシー?ベリーチープ!×100000
何故だか少し安心してしまった。
タクシーをあしらいバス停へ向かう。

バスが来ません。

まだ定刻少し過ぎなのでしばらくバスを待っているとバイクタクシーやリキシャーが集まってきて、ここにバスは来ないとか次のバス停は8km先だから乗れとバカな嘘をついてくる。こちとらインドは2回目なんだ、わかりきった嘘で騙そうとするのは不安になるのでどうかやめて頂きたい。
それにしてもバスが来ない上、インドに入国して再びsimカードが無く別のバスを調べることもできない状況に陥った。

困ったので嘘つきバイクタクシーに跨り解決を試みる。値段を徹底的に交渉し、何があっても250ルピー以上は払わないと何度も警告しつつホテルへ向かう。

運転手はわざとらしく何度も道を間違えていた。

指定した場所につくとやはり、道を間違えて大変だったから、300ルピーよこせと言い出した。予想通りすぎて面白いのだが、それはお前の問題で私には関係ないと一蹴し、250ルピーを押し付けてその場を後にする。

少し歩くと運転手は私を追いかけてきて、何だまたケンカモードかと少し身構えたが、thank youと握手を求めてきた。

バングラディシュやインドと喧嘩した相手とキッチリ仲直りしてから別れる精神は、一期一会と言うべきか、おそらくもう二度と会わない者とわだかまりを残さず気持ちよく忘れる為のものだろうか。