3日目 世の中には2種類の人間がおるったい。

昨日と同じ午前中を過ごした。
マレー料理を知ろうという話になり、ホテル近くの高級レストランで朝食もとい昼食を取る。

とんでもなく美味しいチャーハン、これ以降相棒は毎日チャーハンを食べていた。

揚げた豆腐を粘度が低いあんかけで煮込んだような料理。

その他にもチキンや鹿肉料理を注文し二人で120リンギットだ。
うん、ほぼ中華。とんでもなく美味しいチャーハンは味つけにインド系の香辛料が使われており香ばしさが際立っていた。

ここからがタイトルにつながるお話となり、ネパール滞在中から楽しみにしていたカジノ編となる。

マレーシアではクアラルンプール郊外のゲンティンハイランドという場所でのみ賭博が許されておりバスかタクシーでアクセスするのが一般的だ。我々は大学生なのでバスで向かう(1時間半ほどでたったの10リンギット)。

19時頃バスが目的地へ到着するもののあるのはアウトのみ、首をかしげているとケーブルカーという文字が目に入る。バスで来たのにさらに金を払って上に行くのだ。なるほど、はるばるカジノに来るだけでも経済を回そうという魂胆が透けて見える。

ケーブルカーに乗り込み異変に気づく。寒い!寒すぎる!。クアラルンプールの気温は30度に達し完全に夏の装いだったのもありゲンティンhighランドに近づくにつれ気温の低下を明確に感じとった。寒さに耐えている間も容赦なくケーブルカーは高度を上げついに頂上付近に到達した。

息を呑んだ。


暗い山から突如として姿を表す煌びやかな建造物群。
まもなくその上を通り過ぎ、終点に到着する。来る者に夢を抱かせる富の集積地の光景に感化され浮足立って建物に入っていく。


建物内も様々な国の料理店にバー、室内遊園地、ナイトクラブが併設し金をもつ大人を歓迎していた。

カジノの軍資金はネット情報を加味して2万円ほど用意しており、2000円でちまちま遊んだネパールのカジノとは気合いの入り方が違う。

手始めに1万円相当の300リンギットをチップに替え、卓を物色する。今日の目的はポーカーである。が、どの卓を見てもミニマムベット100リンギット〜。これでは2万円全て変えてなんとか1回戦えるかどうかである。仕方がないので金を増やしてから挑もうと相方と共にミニマム50リンギットバカラで勝負することに。

世の中には2種類の人間がいる。持ってる側の人間と持っていない側の人間だ。

私にカジノの結果を聞いた人間は許さない。

相方はバカラの2分の1を何度も的中させ、最初に用意した300リンギットは600リンギットに倍増していた。
この調子で増やしてポーカーに挑むのかと思いきや、もう辞めると言い出した。
なるほど脳みそが欲でバカになっていない人間が金を残してカジノを出ることが出来るのか。持ってる持っていないではなく、退ける人間か退けない人間か、なのかもしれない。

カジノを出て、実はナイトクラブ好きな上級会員に連れられzoukというクラブに行くが、入口で見せられた料金表に驚愕する一番安いチケットが700リンギット近いのだ。彼からはシンガポールのzoukは4000円だったからそれよりは安いはずだと聞いていたので驚きを隠せない。入口から二人でさっさと退散し、最終のケーブルカーが既に出発していたのでタクシーで帰った。

後に調べると、入場だけなら75リンギットで済むらしい。金持ちと勘違いされたのか、カモっぽかったのかは分からないがあのメニューの見せ方はズルい。
このまま初めてのナイトクラブを逃すのは惜しいので、明日はクアラルンプール市内のナイトクラブへ潜入する。